しゃべくり漫才のメリット

漫才の作り方

※「しゃべくり漫才」と「コント漫才」の違いについては、以下の記事を参考にしてください。

ネタの方向性ってどうやって決めるの?

例えば私のようなネタの作家が、新規でしゃべくり漫才の台本を書いたとします。そして、その台本を複数の芸人さんが演じたらどうなるでしょうか?仮に一言一句、台本のセリフは変えないで読んでもらったとしても、全然違う感じの仕上がりになるはずです。とくにそのカラーの違いは、ネタが評価されて売れている芸人さんほど顕著でしょう。
近年のM-1グランプリで、しゃべくり漫才で評価を得たコンビとしては22年優勝のウエストランドと24年惜しくも優勝を逃しながら1本目では令和ロマンを凌ぐ得点を叩き出したバッテリィズではないでしょうか。M-1ファンであれば、想像に難くないと思うのですが、同じしゃべくり漫才のネタをこの2組にやってもらったとしても、全然違う感じの出来になりそうというのは何となくイメージできますよね?加えて、ウエストランドに合いそうなネタはバッテリィズには合わないし、バッテリィズに合いそうなネタはウエストランドには合いそうにもないような気がするのではないでしょうか。
2組のコンビとしての大きなウリが、井口さん(ウエストランド)とエースさん(バッテリィズ)のキャラクターにあるからというのがその理由です。(実際はともかく)毒舌キャラで売っている井口さんと、善人のバカキャラで売っているエースさんという対照的な2人を擁するコンビだからこそ、どちらのコンビニも合いそうなネタなんてないんじゃない?と思うわけです。
前置きが長くなりましたが、「しゃべくり漫才のメリット」として何が言いたいかというと、井口さんやエースさんのようにインパクトの強いキャラクターのあるコンビであれば、しゃべくり漫才はそのキャラを存分に活かしてくれることでしょう。
とはいっても、強力なキャラクター性を持たせるというのは簡単な事ではありません。強いキャラクターがないからといってしゃべくり漫才が出来ないわけでは勿論ありませんし、「伝統的なしゃべくり漫才で勝負したい!」と考えているのであれば、是非やっていただきたいと思います。

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