★コント漫才としゃべくり漫才の違いについての過去記事はコチラ★
コント漫才はしゃべくり漫才に比べて自由度が高いので、どんな感じの設定のネタも比較的自由に作ることができます。とはいえ、ウケるかウケないかはまた別問題。今回は、コント漫才の設定を作るにあたって意識したいポイントを考えていきます。
コチラの記事でコントパートの導入部分の難しさについては紹介しましたが、今回はその問題は一旦置いておいて、どんな設定にしたら良いかについて検討しましょう。まず、大前提としてキングオブコントのようなコントとは違い、漫才ではセンターマイクしか使いませんから、小道具などは使えないということを念頭に置いておく必要があります。
マイクしか使えないとなると、どうしても動きが少なく、場面も転換しないようなシチュエーションを考えがちですが、逆転の発想もできるということを意識してみてください。その良き例が24年M-1グランプリ最終決戦で披露された令和ロマンの2本目の「タイムスリップ」のネタです。
ご覧になった方であれば分かると思いますが、くるまさんの演じ分けにより様々なキャラクターが登場しますし、場面もコロコロ変わります。もちろん、類まれなるお二人のスキルや表現力の賜物であることは言うまでもありませんが、逆にあのネタ、キングオブコント用にアレンジして披露するのは難しいように思います。
センターマイクしかないからこそ、その分観客は自由なイマジネーションでコントパートの場面を想像できるのです。ただの漫才衣装だからこそ、多様なキャラクターのビジュアルを各自でイメージして漫才を楽しむことができるのです。
ですので、お客さんに理解してもらうための表現力は必要になってくるかもしれませんが、漫才の中のコントだからと言って、場面やキャラ数などの制約をはじめから作る必要はまったくないのです。自由な発想で、設定やシチュエーションを考えていただくのがよいと思います。
コメント